名前刺繍で必要な基本の材料と道具

刺繍糸
刺繍で一般的に広く使用されている綿糸の25番刺繍糸は、6本の糸をゆるく撚り合わせてあります。適当な長さでカットしてから、必要に応じた本数を引き揃えて使います。
例えば、図案の指定が2本どりの場合は、カットした中から2本を取り出して、揃え直してから針に通して使います。
文字の刺繍の多くは輪郭線を刺すので、エッジがすっきりと出た方が見栄えもいいことから、2本どりで刺繍することが多いです。
針
今回ご紹介するステッチは、フランス刺繍針を使用しています。 刺繍では、糸の太さや本数によって使う針の太さが違いますが、例えば25番刺繍糸の2〜3本どりの場合はNo.7という太さの針を使います。 一般の手縫い針でも刺繍出来なくはないですが、やはり刺繍専用の針の方がスムーズにさせるのでオススメです。
布
刺繍するには、布目の揃った張りのある布が向いています。小さな刺繍でも、刺繍枠にはめられる大きさのものを準備しましょう。 また、ストレッチ性のある布やタオル地などは、初心者が刺繍するには難易度が高い生地です。
刺繍枠
図案の大きさにもよりますが、図案よりやや大きいサイズが刺しやすいです。 外枠と内枠をバラバラにして内枠を布の下にセットして、刺繍を入れる部分が中央の刺しやすいところにくるようにするのがコツです。
図案
手描きの文字で図案を作ると、手作りの温かみが出せます。パソコンで好きなフォントを出力したり、書体の見本帳を参考に、好きなデザインでレタリングするのもオススメです。 図案を布に写すには、チャコペンで手描きで布に直接描く方法が一番かんたんな方法です。きっちり写したい図案がある場合などは、チャコペーパーを図案と布の間に挟み、図案を上からなぞって転写します。
よく使う4種類の刺繍の方法を紹介
今回は、一度やり方を覚えると、色んなバリエーションで使える以下の4つの刺繍方法をご紹介します。

初心者でも簡単!バックステッチのやり方

線を刺すのに使うステッチです。 全て返し縫いで、隣り合うステッチは同じ針穴に入れるとキレイに線がつながります。
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1
編線の始まりの少し先から針を出します。
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線の始まりに戻って、針を入れます。
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3
最初に出した場所から少し先に針を出します。
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4
最初に出した針穴に、針を入れます。一針ずつきっちりと繋げていくと、キレイな文字に仕上がります。
なめらかな曲線をキレイに表現!アウトラインステッチのやり方

直線、曲線を描くステッチです。目の幅を揃え、裏から針を出す時に重なる部分に隙間が出来ないように気をつけて刺すのがポイントです。また、曲線は細かい間隔で刺すことで、なめらかな線に仕上がります。
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1
線の始まりから、針を出します。
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2
線に沿って針を入れます。
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3
一目前の真ん中位から針を出します。この時、前の目の下から針を出すのがポイントです。
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4
線に沿って、少し先に針を入れます。目の幅と目を出す場所に気をつけながら刺すと、なめらかな線に仕上がります。
刺繍糸のカラーを楽しめる!サテンステッチのやり方

面を埋めるステッチです。針目を平行に並ぶように刺すと、サテンのような光沢が出ます。
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1
埋めたい面の端から、針を出します。
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2
平行に針を入れます。
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3
一目前に針を出した場所のすぐ下から、針を出します。
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4
一目前に針を入れた場所のすぐ下に、針を入れます。目と目の間に隙間が出来ないように、しっかり詰めて刺すことが、線の面をキレイに埋められるコツです。
ふっくらとした文字がカワイイ!チェーンステッチのやり方

輪郭線を刺したり、隙間なく刺して面を埋めたり、色々な使い方が出来るステッチです。糸を強く引きすぎないようにして、チェーンの大きさが揃うように刺すとキレイに仕上がります。
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1
線の始まりから、針を出します。
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2
先程出した場所から少し間をあけて針を刺すと同時に、次の目を出します。この時の針先に糸を図のように掛けます。
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3
糸を引くと画像のように、輪が出来た中から、糸が出た状態になります。。
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4
一目めが刺せました。また最初の行程に戻り、針を出した場所から少し間をあけて(一目めの輪の中に)針を刺すと同時に、次の目を出します。チェーンステッチのコツは、とにかく糸を強く引きすぎないこと!です。糸を強く引くと目がつぶれてしまいますので、布の上にチェーンの目をふんわり繋げていくイメージで、出来るだけ優しく針を進めて行きましょう。今回このチェーンステッチは、大きめの図案をふっくらと刺繍したかったので、4本取りで刺しました。